技術士(総合技術監理部門・建設部門)・RCCMなど資格取得の「らくちん必殺技?」の完成を目指すブログです。
実は、先ほどAPECさんの掲示板で、長々と書き込ませて頂いたのですが、せっかくですので、少しブログ用に改良して記事にしました。 流用と言えば流用で、すんません
元のコメントは、
今年こそは様のコメントからはじまったスレッドに書き込んでいます。
http://16611.webspace.ne.jp/rental/img_bbs2/bbs.php?pid=16611&mode=p&no=17419&mode2=tree


●●まず、国策としての、「コンパクトシティ」について整理してみました。

●「コンパクトシティ」が国策となったと言えるのは、
小泉政権の三位一体の改革で創設された「まちづくり交付金」からだと考えられます。まちづくり交付金は次のような特徴を持っています。


・個別事業への補助から重点地区単位のパッケージ型交付金に転換した。
・パッケージに含まれる事業の相乗効果を発揮して地区の目標を早期に達成
・地区の目標を明確にして、事後評価を加える
このことにより、中心市街地のようなところは投資しやすくなり、それ以外は投資されにいという「選択と集中」というキーワードが聞かれるようになります。

●そして、「平成18年のまちづくり3法の改正」が「コンパクトシティ」への指向性を、いっそう明確にすることになります。少し、振り返ってみましょう。

1,都市計画法の改正:市街化調整区域における大規模開発を強く規制する一方で、市街化区域の中枢部に大型店の立地を誘導する。
2,中心市街地活性化法の改正:重点的な商業の立地や高齢者の居住促進や公共交通活性化をあわせて、まちづくり交付金などで重点的な支援を行うことで、密度集積を再度促す。
3,大店立地法の改正:ライフライン負担効率の低下や既成市街地の衰退の促進要因であった「郊外のロードサイドへの商業集積と市街化の分散的拡大」を全面的に規制し、都市計画と連動して市街化区域の中枢部に大型店の立地を誘導する。

・この3つの法改正を連携して誘導しようとするのが「コンパクトシティ」という都市構造概念なのだと私は考えています。
ちなみに、ここで一気に「地方の切り捨て」という批判が頻出するようになります。

●平成20年発行の国土交通白書では、地球温暖化の手法として取り上げられていますが、

・私は切迫感不足だと思っています。このことは、間違いとは思いませんが、「コンパクトシティ」の本来の目的である人口減少への対応は、地球温暖化とは比べものにならないくらいに切迫した問題だと思います。
・ちなみに、社人研によると、人口は2005年12777万人を頂点に減少に転じており、2055年には30%減少し、8993万人となり、高齢化率(65歳以上)は、40.5%と現在の倍増となります。つまり、2055年には、我が国の生産年齢人口は、半減することになります。
現在の我が国の都市基盤を維持することが、いかに困難な課題か容易に想像できるはずです。世帯数も全国平均でも10年以内に減少に転じ、既に、地方部の土地利用に影響が出始めています。


●●主題に入ります。

●地方部は、都会と同じような考えはあてはまらないといよく言われます


・確かに、「まちづくり交付金」や「まちづくり3法の改正」に対して「地方の切り捨て」との批判に通じるものを感じます。
・地方都市の多くは、中心市街地といっても旧集落が発展したまちであり、道路も狭く車も入れないし高齢化も進行している。商店街は既に壊滅状態となっている。ロードサイドの商業集積を中心にして、いわばサテライト型の都市構造に期待を寄せていたが、大型店の誘致どころか役所の移転も出来なくなり、はしごを外されたと受け取られることも少なくありません。

・地方からの反発で、国策に揺れ戻しが生じ出しているの事実ですが、市街化調整区域の運用は県条例で裁量されるようになったり、開発促進地区計画が出現したり、地域独自の都市計画運用が可能となっています。また景観関係の補助金などでは、まち公で投資できなかった全域のネットや拠点の整備が可能となってきました。
・従って、こういう運用とともに、市街地外縁部や調整区域背景の自然などを総合的に考えてゆかなければ答えにならないだろうと先に申し上げたとおりです。
・また、いぜれにせよ、選ばれ生き残る地域になるための競争は不可避であり、相当な難問ですが、地域の魅力づくりの答えを出すのは、「地域のコミュニティ自身」ではないかという気がしています。

●土地利用の積極的な流動化手法について

・もともと、コンパクトシティの形成のためには次のような土地利用課題の克服が要になると考えています。
(「低密度市街地の拡大によるライフラインの負担増大の回避」および「人口減少と流出の阻止によるライフラインの維持」、中心市街地のさらなる高密度利用による都市運営コストの削減、密集市街地の解消など防災力の向上、既往市街地外縁部や地方部における環境共生を含む質実で上質なライフスタイルの選択多様性、都市のバックボーンとなる自然環境の適切な管理、その他)
・従って、行政的手法の大部分は、土地利用の規制と誘導です。上の3法のその他の土地利用規制を含めて運用することで、人の集積や都市活動を規制誘導しならびに環境との調整を図ることが基礎になり、それとのあわせ技で、基盤の再整備や高質化などのハードや、TDMなどソフト対策を講じることになります。
・しかしながら、規制誘導だけで人が動くものではありません。特に誘導は、別のニーズや課題に応える必要があります。例えば、地方部で不可欠な環境との調整や個性的な魅力となる「多自然型居住」や「定住帰農」などは都会人のニーズを掘り起こすことも必要となります。つまり住み替えに係るニーズや課題をうまく捉え、マイナーマッチング的な機能を連動させなければならないのだろうと思っています。
(住み替えに係るニーズの例)
地方部では、中山間の超高齢化や集落の崩壊が進み、郡部から母都市への住み替えが急進しています。
都会の元気なリタイヤ世代が田舎暮らしを希求する傾向が少なからずあり、事例は多くないものの地方部の多自然型居住のような施策が受け皿として働いています。
農業の担い手不足は深刻化している一方で、建設帰農に見られるように、新たな就農に向かう傾向も見られるようになりました。
(住み替えの誘導に期待する課題の例)
地方部でも都心部でも、少子高齢化対策として、ファミリーや新婚家庭の流入を促進する方向にあります。
地方部も都市部も、多くの空き家を抱えており、この有効利用や土地利用の流動化の促進に迫られています。

・上のような「多様な土地利用のニーズと課題に対しての住み替え」という手法が、都会でも地方部でも有効な答えではないかというように思っています。例えば、それがいいとは言いませんが、リバースモゲージを「都会のシニアを地方の多自然型居住に誘導する手段」として活用することも考えられます。


●●まとめますと

●私の私見ですが、

サスティナブルな地域づくりが本来の目的であり、コンパクトシティはその都市構造的概念である。都会でも地方でも、それぞれのコンパクトシティを模索し、地域間の弾力的な土地利用の流動化も積極的に活用し、選ばれる地域づくりを目指すことが期待されるということでは無いかと思われます。

●結局のところ・私は、建設の領域で、コンパクトシティについての理解が、抽象的で不鮮明な気がしており、特に、もっとも重要な土地利用についての話が置き去りにされる傾向があり、問題を感じていました。
・そのような、こともあり、長々と書くことになってしまいました。また、読みにくい面も多々あると思いますが、何とぞご容赦下さい。
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