技術士(総合技術監理部門・建設部門)・RCCMなど資格取得の「らくちん必殺技?」の完成を目指すブログです。
(19年度 筆記試験を体験して、試験制度改定の論点)
①技術士試験の受験者は、深く考えて仕事をするようになるのではないか
・応用力や問題解決能力に係る問題も少なくないように思います。
・従来に劣らず総論の力も必要な問題が多いように思います。
この出題の方向が今後も洗練されるとすれば、この準備のためには、直前数ヶ月の集中的勉強に加えて、日常業務の中で、常に課題と解決策をシミュレートするような、より深く考えて仕事をする習慣を強いることになるのではないかと思います。

②職業柄による作文力の相違というハンディが緩和されたのではないか
・試験時間は余裕が出来たのだと思います。このことで、仕事の性格による文章力の差は、多少なりとも埋められたのでは無いかと感じており、従来よりも適正化されたと思います。
・作文が早い遅いというのは、職業柄による面も大きく、作文の速さ自体を評価し過ぎるような従来の方法には疑問を感じています。

③受験準備が楽になったことは、忙しい受験者には朗報です。
・経験論文を、覚えて書くというのが普通の受験方法でした。技術士会の改正の趣旨のとおり、そのような方法による解答を評価する意義は感じません。
・また、経験論文や択一の負担が無くなり、受験準備が楽になったことも、忙しい受験者には朗報です。

(今回の試験制度の改正は、十分に支持できるが、速やかに適正な制度運用が課題)
①は難化要素です。②③は、健全化の要素です。合格率が、どうなるか分かりませんが、②③によって上がることは好ましいことですし、①による難化は、技術者のレベルアップに繋がることだと感じています。私は、今回の試験制度の改正は、十分に支持できる方向であると考えています。
一方で、今年度の出題を見ると、専門によって難易がバラバラで、改正の趣旨が正当に具現化されたとは思えませんし、技術士の水準が部門や科目あるいは合格年度によって格差が大きくなり過ぎることは芳しくないことです。また、面接による合格率を下げるとしたら、審査に主観が立ち入り過ぎるようにも思います。文部科学省と技術士会には、速やかに適正な制度運用を図って頂くことが期待されます。かく言う私も技術士会会員ではありますが、、

(建設部門における技術士資格の変化)
特に、建設部門では、近頃の公共調達に係る不祥事の改善に向けて、プロポーザルから公募型入札に至るまで、技術者の客観評価に幅広く技術士資格を充ててゆく方向となっいます。このことは、技術士資格の名称独占から実質的な職業独占への転換を示唆していると考えられます。さらにJABEEによって、大学教育のプロセスで、技術士を目指す風潮が強化されることは運用と認知の拡大に大きく寄与すると考えられます。

・企業及び個人の技術士取得意欲の増進
・JABB推進による技術士の運用と認知の拡大
・複数部門技術士の多発
・技術士数の増加あるいは急増
・技術士資格のステータス神話の崩壊とともに実用資格への認識の変化

(技術士を取ることで、技術者としてスタートを切る時代)
技術士は、取得前の経験を重視され、司法試験や医師とは異なり取得後のインターンが求めらません。制度から見てもステータスの資格でした。
しかし、受験に必要な経験年数はずいぶん軽減されているし、JABEE技術士も程なく登場してくるでしょう。
そして、CPD認定も重要視される方向です。プロポーザルで、CPD認定まで求められるようになれば、インターンがあるようなものかもしれません。いつの間にか制度も変わってきています。

技術士が居ないと入札にも参加出来ない時代になってきました。単に実用から考えても、複数部門技術士が増えるのもあたり前です。
つまり、技術士を求める時代は過ぎ去って、技術士を取ることで、技術者としてスタートを切る時代になるのかも知れません。

(結論)

理屈で言うと、、技術者のレベルが向上し、より多くの人が技術士取得に意欲を持ち、技術士数も増え技術士資格がより実用的に運用されることは、技術士が資格として正常化するということで、好ましいことであります。

しかしながら、「より高く希少性のある評価が得られ、出来れば高収益に繋がる資格 」だからがんばって取る値打ちがある訳です。しかし、技術士で無ければ管理技術者にもなれない状況というのは、技術士が一人前の技術者として最低ラインになるということです。

既往技術士にとって、技術士数が増えないで欲しいと思うのは当たり前のことですね。
私自身、かろうじて取得した技術士の「商品価値」下がることは非常につらいことです。実は環境系や交通系の仕事もしないと食っていけませんから、まだまだ、試験を受けないといけない。正直なところ、しんどいです。

依然として、理科系ではトップクラスの試験のレベルは概ね維持されるでしょう。
安い給料でももらい続けるためには、あたり前のように、この難関資格を目指さないといけない。しかも、ふたつみっつは持たないと、多少広げて仕事をすることもできない。

<コレが言いたい!>
こういう事態は、実は異常かもしれません。建設系技術者への労働強化を象徴することであり、まさしく「ワーキングプーア!」実は、恐ろしいことではないでしょうか。
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コメント
この記事へのコメント
はじめまして。
ろったんと申します。
最近私が疑問に思っていることが書いてありましたので、思わずコメントしてしまいました。

本当に、この業界は厳しい世界です。他部門では技術士は非常に高等な資格とされていますが、建設業界ではあたりまえの資格になりつつありますよね。
今でも、難関資格とされている技術士ですが、様々なことを我慢して資格に一生懸命チャレンジするモチベーションを維持するには、それなりの値打ちがあればこそだと思います。
正直、近年の建設部門における技術士にはその値打ちがあるのかと疑問に感じてしまいます。

取る前と取ったあとの印象がこんなにも違うことに驚いています。
2007/08/15(水) 20:48 | URL | ろったん #-[ 編集]
ろったん様
こちらこそ、はじめまして。書き込みありがとうございます。

このブログの過去の記事にも書きましたが、私は、ここしばらく、東京での3年間を含めて約5、6年くらいの間、GISや情報系の事業の立ち上げを担当しており、建設コンサル業から離れがちでした。
それより以前は、技術士よりもプロポーザルの取得実績のほうが有効でした。(当時の都市計画業務は、必ずしも技術士で無くても、提案と実績で評価され、プロポーザルで特定されました。)
そして、建設コンサル部門に帰ってきたのが16年の春です。
状況は相当に様変わりしており、「技術士でなければ人間扱いされない」ような状況でした。
それでも、一応、受注の要を担当することになったものですから、17年度から、技術士受験を続ける羽目になりました。
今年で3年目ですが、過去2年は、運よく合格し、おかげで会社も転職出来ました。以前の会社では、技術士手当てもゼロでした。
合格しなければ自分から辞める前に嫌がらせ退職になっていたでしょう。
ホント、最低です。

私は、自分自身が情報系など他の仕事も経験しているので、自分に出来ることをある程度認識しているつもりです。
つまり、他の仕事では、条件が揃った時に管理者にはなれても、自分の生業とは成り得ないということです。
やはり、建設コンサルでこそ、どのような立場もこなせるし最大のパフォーマンスを発揮できると思っています。

近年の建設部門における技術士は、ステータスは無くなったけれども、私には技術士取得が不可欠なのです。
無ければ、今後の人生はお話にならないくらい困難になる。
という意味では、以前より技術士取得の値打ちがあるのだとも言えます。

技術士の値打ちが下がるのはつらいけれど、取得の値打ちは確実なものになったということだと思います。
要するに、現場の優秀な技術者ほど職業を変える気になれず、この厳しい環境で、背水の陣って訳です。問題が難しくなっても、技術士が増える訳です。

まあ、取らしてもらって安泰ではありませんが、命拾いです。

お互い仕事は厳しいですが、どうぞいつでも愚痴りにでもおいで下さい。
2007/08/17(金) 00:36 | URL | mataihenda #sSHoJftA[ 編集]
はじめまして。
今の会社では技術士取得者ゼロです。でも、名義借りしまくりで、結構そこそこのレベルの会社となっています。おかしいものです。
受験者も私ひとりというありさま。
昨年は口頭で落ちるという失態を演じてしまいました。逃した魚は大きいです。
今年はどうかな?
2007/08/17(金) 18:00 | URL | ジャンボ #-[ 編集]
私は、筆記試験より口頭試験のほうがプレッシャーです。
全て、おじゃんですから、、

昨年、総監でしたが、試験が終わってエレベーターで降りた時に、
何を聞かれたか聞いてきた人がおられました。
少し、話をしましたが、
その人は完璧でした。
口答試験の前に私が合格にしたいくらいでした。
皆、そういうつもりで来ますから、、、

さあ、お互いこれから本番です。
会社の事情は、とりあえず、放っといて
私も、色々愚痴のような記事を書いていますが、試験に向かっては、ストレートです。

何が何でも合格しましょう!
2007/08/17(金) 20:52 | URL | mataihenda #sSHoJftA[ 編集]
らくちん技術士さん、コメントとしては不適当かもしれませんが、
さしつかえなければ教えてください。

私は地方の零細コンサルに勤めている技術士です。
最近、地方の零細コンサルの限界を痛感しています。
さらに、会社の方針などに共感できるところがまったくなく、
転職を真剣に考えています。

しかし、地方に住んでいるので、転職には転居あるいは単身赴任のどちらかを選択せざるをえないため、
なかなか踏み切れない状況です。

そこで、転職も経験しておられるようなので、教えていただきたいのですが、
よそのコンサルの現在の状況はどんなものなのでしょうか。
どのような体制で仕事をやり、労働環境はどういう状況なのでしょうか。

よろしくお願いします。
2007/08/18(土) 09:46 | URL | ろったん #-[ 編集]
うちは、各個人プレー。
もしくは、一人立ちできてない若手とコンビか、下請けの管理。
結構気楽。
でも、給料安い。
まぁ、零細ですから。
でも、社長はベンツ。許せん!!

2007/08/18(土) 17:41 | URL | ジャンボ #-[ 編集]
確かに、「うちは、各個人プレー。
もしくは、一人立ちできてない若手とコンビか、下請けの管理。」というのは典型ですね。
多分ですが、どこでもそうでしょう。
しかし、受注体制や提案力・資格と実績・プロポーザルの仕込みなど
そういうことが重要な競争力を構成します。
本質はいかがなものか?
うまく回りません。

なかなか厳しい毎日です。
2007/08/19(日) 21:48 | URL | matihenda #sSHoJftA[ 編集]
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