技術士(総合技術監理部門・建設部門)・RCCMなど資格取得の「らくちん必殺技?」の完成を目指すブログです。
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(河川の出題傾向を整理してみました)
「河川、砂防及び海岸・海洋」では、Aグループ・Bグループに分かれており、各々複数の出題がなされ、各1題を選択することになります。
特に、Aグループは、河川系から必ず出題されていますので、河川がこの科目の基本技術であると考えられているようです。
そして、河川に係る出題傾向を、「河川管理・治水と環境・防災・河川環境」の4つのテーマで括ってみると、次のようになります。

■河川管理
・ストック活用(19A)・データ活用(18A)・河川管理(16A)
・堤防強化(16B)・河道改修(19B)

■治水と環境
・土砂管理(20A)(15A)・水辺の公益(18A)・水循環(17A)・合意形成(17A)
・自然環境への配慮(15B)

■治水(防災)
・減災(20A)・地球温暖化(19A)・災害時情報提供(16A)
・中小河川の防災(20B)・護岸被災(19B)・内水対策(18B)都市水害(15B)

■河川環境
・地域づくり(15A)
・河道内樹林化(20B)・多自然型川づくり(18B)(16B)・低水管理(17B)・環境保全(17B)


(河川の出題の特徴は)
端的に言うと、次のようなことであろうと思われます。
・設計など固有の技術を掘り下げるような問い方では無く、基本的な認識を問う傾向が強い。
・河川をとりまく時流の課題がテーマになっている。
・正解の幅が広い反面、自身の見識や専門性、経験など論理の裏打ちが重要となる。

(時流のテーマについて)
国土交通省の動きを調べてみました。

まず、21年度の予算を見てみると、いきなり試験の答えのような構成です。
おまけに参考資料までついていますので、説得材料も揃っています。

((河川局予算))
http://www.mlit.go.jp/river/basic_info/yosan/gaiyou/yosan/h21.html

(1) 地球温暖化への対応 ~地球環境と共生する社会資本づくり~
地球温暖化への対応のため、適応策と緩和策の両輪により、地球環境と共生する社会資本づくりを実施し、国民が安全・安心を実感できる社会を目指す。
【適応策の推進】
○水災害リスク評価と適応策のロードマップの策定
○気候変化等に対する危機管理対応の強化
○気候変化への緊急対策
【緩和策の推進】
○水力発電の促進
○低炭素型工事への転換

(2) 増大する災害リスクへの対応 ~「犠牲者ゼロ」対策の推進~
大規模地震や火山噴火に伴う土砂災害、大河川の氾濫等の災害発生時に迅速な緊急対応を実施するため、危機管理体制の充実・強化等を図るとともに、事前・事後対策の充実を図り、「犠牲者ゼロ」を目指す。
○TEC-FORCEの充実・強化
○河道閉塞(天然ダム)災害等に対する危機管理体制の強化
○特定緊急砂防事業費(直轄)の創設
○中山間地域における地域防災力の強化

(3) 河川や流域が有する多様な機能の発揮
地域の景観、歴史・文化という「資源」や地域の創意としての「知恵」を活かし、地方公共団体や地元住民との連携の下で立案された実現性の高い河川や水辺の整備・保全計画に対し、重点的に支援する。
○にぎわいのある河畔空間の創出 ~かわまちづくり支援制度の創設~
○美しい水辺の創出 ~海岸漂着ゴミ対策の充実~
○自然の営力を利用した水質改善の推進

(4) 真に必要な施策・事業への重点化・効率化
限られた予算の中、戦略的に水害・土砂災害対策を展開するため、真に必要な施
策・事業に重点化・効率化を図る。
○補助河川事業の予算費目再編による目的の明確化・重点化
○都道府県管理河川における河川管理の水準の確保
○直轄河川管理施設等の修繕的経費への起債・交付税措置等
○河川環境整備事業による支援分野の重点化
○沖ノ鳥島の管理・保全の充実と利活用策の検討
○天竜川ダム再編事業の建設事業、木屋川ダム再開発事業の実施計画調査、山形
県月山地区における直轄地すべり対策事業の新規着手等

(参考資料)
1.気候変化と災害リスクの増大
2.河川行政を取り巻く我が国の状況
3.平成20 年に発生した災害の状況
4.水災害分野における地球温暖化に伴う気候変化への適応策のあり方
5.ユビキタス情報社会における次世代の河川管理のあり方
6.中長期的な展望に立った土砂災害対策に関する提言
7.新たな海洋立国の実現に向けた取り組み
8.高波災害対策検討委員会(中間取りまとめ)
9.豪雨災害対策緊急アクションプランの実施状況
10.国土交通省政策評価基本計画に基づく政策目標毎の予算
11.直轄・補助別事業費・国費総括表


(20年度の政策の動きをなぞると)
次のような、ことがトピックであり、21年度の予算とほぼ重なってくるのが分かります。

((河川管理))
・「ユビキタス情報社会における次世代の河川管理のあり方」(提言) 平成20年8月
http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000087.html
http://www6.river.go.jp/riverhp_viewer/entry/y2008ef9758f33afb528e4a0585e993c840074e49ec471.html

((治水・防災))

・「大規模自然災害時の初動対応における装備・システムのあり方検討委員会」

・「中小河川における局地的豪雨対策WG報告書」及び「中小河川における水難事故防止策検討WG報告書」
http://www6.river.go.jp/riverhp_viewer/entry/y2009e042c91a27d734f52f602c717691029e5c45a16d2.html

・「渓流における局地的豪雨に対する警戒避難対策に関する提言」
http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000141.html

・「急な増水による河川水難事故防止アクションプラン ~夏の水遊びの時期を迎えて~」
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/05/050703_2_.html

((河川環境))

・地域と連携した川づくり「かわまちづくり支援制度(平成21年度創設)」
http://www6.river.go.jp/riverhp_viewer/entry/resource/y2009e4b4498faae07fc916d1d14a5c832629811e44455/報道発表資料(別紙含む).pdf
http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000153.html
http://www.kasen.or.jp/katsudoujirei/

・「河川環境の整備・保全に関する政策レビュー」
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/integrity-review/04/
http://www.mlit.go.jp/river/pamphlet_jirei/kasen/gaiyou/panf/gaiyou2007/index.html

★とりあえず、勉強用のコメントを書き込んだつもりです。
実は、まだ「本読み」を続けていて、まだ試験対策に入れていません。
そろそろ、少し、フォーカスを絞って取り組んでみます。
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(高速道路の料金抵抗)
何度か高規格幹線道路の整備効果を検討する仕事をしたことがあり、経路の選択要因について、少なからず料金抵抗が話題になることがありました。
高速道路の料金負担による高速道路の利用が伸びない一方で、旧国道など地域幹線道路の交通量が減らない。さらに無料の地域幹線のバイパス整備が必要になるなど、少なからず二重投資の現状を作り出している。というような議論です。
また、技術的には、将来ODを配分する際に、料金抵抗をどの程度みるかによって通行料金の有無あるいは改訂による道路の分担率は大きく変わるはずです。
しかし、料金抵抗は、代替え道路の状況や交通機関、地域の発展動向あるいは今後の人口減少や高齢化の影響を含めた高速道路の分担率などとも複雑に絡み合いますし、有料化無料化だけではなく値下げの程度も大きく影響するはずです。
従って、確からしい答えを出すには、実際に値下げでもやってみないと分からない訳です。

民主党も高速道路の料金の無料化をマニュフェストに掲げていますが、、、料金抵抗はバカにならない影響を持っているのではないかと思っており、少し乱暴ではないかと懸念していたところです。

(まるで、社会実験のような)
麻生政権が実施した高速道路のETC割引が各地に様々な影響を与えつつあります。
このゴールデンウィークは、まるで「高速道路の料金値下げの社会実験」を行ったようになりました。
もちろん、我々国民も初めての経験ですので、この数日の傾向が再現的に固定化するとは考えられませんが、少なくとも、想像を超えるような課題を噴出したのではないかと見ていました。


(通行料金の値下げによる観光行動への影響)
今のETC割引は、普通自動車・軽自動車が対象ですので、特に観光行動という面で次のような影響があったようです。
①行楽人口の増加
②関西から東北など、超広域的な自動車交通の増加
③高速道路の大規模渋滞の倍増(三十キロ以上の渋滞は、昨年の倍)(未接続の高規格幹線の未接続箇所の大渋滞)
④渋滞を伴う事故の多発
⑤交通手段の自家用車への集中、公共交通利用の相対的な減少(電車・競合区間のフェリー30%減少)
⑥通過地域・高速道路不在地域へのマイナス効果
等々

(新たな道路整備の地平の出現と警鐘)
・新たな道路整備への地平
この社会実験は、このゴールデンウィークで顕著な結果を呈した訳ですが、「人は、どこへまでも安く早く行けるならば、足を伸ばしたいものだ」ということであり、経済性が特に優先される大型車を対象とした値下げが出来れば、さらにはっきりするだろうと思われます。
また、「料金抵抗の低減による需要の増加が渋滞を招きやすく、もちろん隘路となる未接続区間の整備は急がれるものの、そうした傾向にサービスレベルの向上(=整備)をいかに追随させるべきか」という、高速道路の必要性や整備効果を議論するうえでの新たな地平が用意されたと見る向きも少なくなかろうと思われるのです。

・基本的な懸念
一方で、料金抵抗が、自動車への過剰な依存を低減していたことを示しており、料金抵抗という歯止めを失うことで、地球温暖化やエネルギー問題・コンパクトシティ政策への致命的な後退の可能性を与えること、あるいは競合する公共交通に不可逆的なダメージとなったり、高速道路の有無が地域間発展の格差を大きく助長しかねないことなど、深刻な懸念材料が顕現したとも考えられます。

・忘れられた議論
同時に、今回の値下げが緊急的な景気対策あるいは暫定措置の名目で、税負担への議論が完全に置き去りにされていることを忘れてはならないということです。
高速道路の運営や建設に税金の投与が可能になったのは、道路公団の民営化以降ですが、高速道路の利用による恩恵の格差は職業や車の所持などによっても大きく異なるため、国税による高速道路の運営が所得の再分配の観点からどこまで許容されるべきなのか慎重な議論が必要なのだろうと思われます。

(真に必要なものは何か)
このような公平性の議論の以前に、国税を投じるからには、自動車による移動の大量化や長距離化が進展することが、景気を向上することになるのかを再度吟味する必要があるのではないかと思われます。確かに消費の促進によるデフレの克服という表面的な効果はあるかもしれません。
しかしながら、私は、我が国の生産過剰は、主として南半球の生産力によってもたらされているものであり、自国の産業構造は1次産業の超低迷・2次産業の極端な空洞化など極めて不健全であり、この産業の立て直しこそが必要なのだろうと感じています。南北問題が大きく胎動する現在、台湾の半導体やインドのIT、フィンランドの携帯端末の席捲など結果を出している戦略を見ると、それぞれが社会構造や教育まで変革しながらドラスティックな動きを国策として講じてきています。
我が国も、アメリカ型の超経済政策からそろそろ本気で脱却しなければならない時期に来ているのだろうと感じています。

そういう意味でも、高速道路の需要の増大や新たな広域化への期待に逸ること無く、真に必要なものを見極めながら、交通手段の競合、国土利用の適正化、地球温暖化、エネルギー消費、など新たなバランスを見極めなければならないのだろうと襟を正す思いです。

(ゴールデンウィークも今日で終わります)
道路計画・交通計画の技術者にとっては、考えさせられる休みになったのではないかと感じています。
構造物の構築にあたっては、従来の自然の平衡から人工構造を加えた新たな平衡にうまく導くことが重要な課題になります。
このゴールデンウィークで起きた道路交通の現象は、料金抵抗という歯止めを外したときに、まるで地山が掘削直後の応力解放状態に陥りバランスを崩したように捉えられました。
応力集中を回避し、すばやくシェル構造を構築する。地山の応力を極力発生させないように掘削すること、リアルタイムに計測と単純モデルで逆解析を行い、計測結果に対して可変な工法と工材を用意し現場施工にフィードバックすること、余分な応力の派生を排除し新たな地山の安定に導くこと
トンネルなどで見られる施工理論を思い浮かべてしまいました。道路交通も大きなインパクトに対して、対症療法では無く、新たな平衡状態に適切に導く必要があり、それがここしばらくの道路交通技術にとって重要な課題になりはしないかと思ったのです。
そして、トンネル同様に、トンネルの構築以前に、何のためのトンネルなのかを考えなければいけない。真に必要なものに答える道路交通でなければならない、これは難しい課題になるなあと思った次第です。
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